尿道の分泌物・排尿時の痛み・かゆみ|淋菌かクラミジアかは性病検査で確認|台中
分泌物の色は、どちらの可能性が高いかを変えるだけで、検査の代わりにはなりません。症状があるときは、その日に検体を取れます。
台中市西区の陳昭安(チェン・チャオアン)医師(泌尿器科専門医)が解説します。
結論から
- 色で分かるのは傾向まで。黄緑色なら淋菌感染症、透明で少量なら性器クラミジア感染症などに傾きますが、診断は検査でしか決まりません。両方に同時に感染していることも珍しくありません。
- 症状があれば、その日に検査できます。ウインドウ期を待つ必要はありません。
- 尿だけでは足りないことがあります。口や肛門を使った性行為があれば、のどと直腸からも検体を取ります。この2か所はほとんど症状が出ません。
- 市販薬や以前に余った薬を、自分の判断で飲まないでください。菌の量が検出できないところまで下がり、感染は残ったまま検査結果だけが陰性になることがあります。
分泌物の見た目で、どこまで分かるか
尿道炎は、まず2つに分けます
診療の第一歩は、淋菌性尿道炎(淋菌が検出されたもの)と非淋菌性尿道炎(NGU)(尿道炎はあるが淋菌は検出されないもの。クラミジア・トラコマティス、マイコプラズマ・ジェニタリウム、腟トリコモナスなど)に分けることです。使う薬が違うためです。
「非淋菌性」は病名ではなく、淋菌を除外したあとの分類です。2つは同時に存在しえるため、淋菌感染症と分かったときは性器クラミジア感染症もあわせて調べます。
よくある原因
- 淋菌:接触からおよそ2〜7日で、黄緑色の膿のような分泌物と、排尿時の焼けるような痛みが出ます。台湾の現行ガイドラインでは、合併症のない淋菌感染症の第一選択は内服薬ではなく筋肉注射です(淋菌感染症のページ)。
- クラミジア・トラコマティス:NGUの原因として、いちばん頻度が高い病原体です。症状が軽く、かなりの割合の方が無症状ですが、人にうつす力はあります。上行して精巣上体炎を起こすこともあります。
- マイコプラズマ・ジェニタリウム:「治療したのに治らない」という場面で出てきます。抗菌薬への耐性が上がりつつあり、米国CDCのガイドラインは無症状の方への定期的なスクリーニングを推奨していません。
- 腟トリコモナス:男性は多くが無症状です。女性側で症状がはっきり出て、あとから男性の感染が分かることもあります。
性感染症ではない原因もあります
性的接触がないのに、同じ症状で来られる方もいます。細菌性の尿路感染、洗浄剤・潤滑剤・コンドームの素材・洗いすぎ・機械的な刺激、前立腺に関連した炎症(慢性骨盤痛症候群)、結石などです。医師が性行為について尋ねるのは、答えによって検査する項目が変わるからです。
検査:何を、どこから調べるか
日本の厚生労働省のリーフレットでは、性感染症の受診先として男性は泌尿器科または皮膚科が案内されています。当院は泌尿器科のクリニックです。
- 炎症があるかを確かめる:分泌物の顕微鏡検査や、初尿(はじめに出る尿)の白血球反応を見ます。所見がなければ、感染以外の原因を考えます。
- どの病原体かを確かめる:核酸増幅検査(PCRなどの遺伝子検査、NAAT)で、淋菌・クラミジア・マイコプラズマ・ジェニタリウム・腟トリコモナスを同時に調べます。
- ほかの部位を確かめる:口を使った性行為ならのど(うがい液・咽頭ぬぐい液)、肛門を使った性行為なら直腸(直腸ぬぐい液)、腟や陰茎の接触なら泌尿生殖器(初尿)から取ります。
のどと直腸の感染はほとんど症状が出ず、尿だけでは検出できません。日本の公的機関の解説でも、咽頭・直腸の感染は無症状が多く、核酸増幅検査が診断の基本とされています。尿道の症状が治まっても、この2か所が残っていれば感染源であり続けます。
症状が出ている方は、待たずにご相談ください。いつから、最後の性行為からどれくらい、どういう形だったか。この3点で採取する部位が決まります。
治療と、治らないときに考えること
症状がはっきりしていれば、検体を提出したうえで先に治療を始めることがあります。軽い場合や典型的でない場合は、結果を見てから薬を選びます。どちらでも要点は同じで、検体は薬を使う前に取ります。薬剤・用量・期間は医師が決めます。
薬を飲み終えても症状が残るとき、考えられる原因は5つあります。
- 原因菌がもともと違った(多いのは、マイコプラズマ・ジェニタリウムが対象に入っていなかった場合です)。
- 抗菌薬への耐性。
- 再感染(パートナーが治療していない場合)。
- 別の部位が残っている(のど・直腸)。
- そもそも感染ではない(慢性骨盤痛症候群など)。
5つのうち耐性はひとつだけで、残りは「薬が弱い」のではなく「方向が合っていない」ことによるものです。自己判断で抗菌薬をもう一度足すのではなく、前回の処方と検査結果をお持ちください。
パートナーも一緒に
淋菌もクラミジアも、パートナー側では無症状のことがあります。とくに女性の子宮頸部の感染と、のど・直腸の感染です。片方だけ治療すると、数週間のうちに戻ってきます。治療中は、口や肛門を使うものを含めすべての形の性行為を避けてください。切り出し方に困る場合は、書面の検査案内をお渡しできます。
診断を遅らせやすい、3つの行動
- 薬局で薬を買う、あるいは以前に余った薬を飲む。効かないことがあります。台湾疾病管制署の2024年の耐性監視では、国内の淋菌株のシプロフロキサシン耐性は96.8%、ペニシリン耐性は74.5%と報告されています。さらに、菌の量を検出限界より下まで抑えても取り除けたことにはならず、検査結果だけが陰性になり、感染は残ります。すでに飲んだ方も、そのままお話しください。
- 症状が消えるのを待つ。多くは急性期が過ぎただけで、感染が消えたことを意味しません。
- 尿を調べただけで終わったと考える。口や肛門を使った性行為があったのにのどと直腸を取っていなければ、その検査は完了していません。
台中市で検査を受けるとき
当院は、台湾衛生福利部疾病管制署が公告する匿名検査(HIV)の実施医療機関の名簿に掲載されています(医事機構コード 3503241524)。結果は番号でお伝えする仕組みで、証明書は発行されません。正式な報告書が必要な方は、自費の検査をご利用ください。
このページで扱う症状の原因は匿名検査の対象に含まれず、通常の受診として、性行為のあった部位に合わせて検体を取ります。当院は診察室を独立させ、動線を分けています。受付で来院の理由を説明する必要はありません。
受診の流れ・持ち物
- ご予約:オンライン予約フォームまたはLINEから。症状があれば当日に検体を取れます。
- 受付:診療記録の作成のため、パスポート(または居留証)をご持参ください。台湾の健康保険(健保)に加入していない方は、診察・検査とも自費となります。費用は診察時にご説明します。
- 問診:いつ始まったか。最後の性行為からどれくらいか。口や肛門を使ったか。採取する部位はこれで決まります。
- 検体採取:尿(初尿)、のど、直腸、血液のうち、必要なものを取ります。説明と治療は対面で行います。
淋菌感染症・梅毒・HIV感染症は、法律に基づき主管機関へ報告する義務があります(個人情報は伝染病防治法 §10 により守秘義務の対象です)。
よくあるご質問
症状が出てから、何日待って検査すればよいですか。
待つ必要はありません。ウインドウ期を考えるのは、症状がなく、ある一回の心当たりを確認したい場合です。
すでに数日、自分の判断で抗菌薬を飲みました。検査はできますか。
できます。何を何日飲んだかをお伝えください。服薬歴が分からないと、結果をそのまま信じてよいか判断できません。
症状が自然に消えました。そのままでよいですか。
受診をおすすめします。症状が和らぐことと、感染が消えることは別です。クラミジアは無症状のまま続き、上行することがあります。
口を使った性行為だけです。のども検査が必要ですか。
のどへの接触があるなら必要です。のどの感染は大半が無症状で、尿を調べても検出できません。
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ご予約・アクセス
診察は中国語で行います。英語での対応も可能です。日本語は筆談・翻訳アプリでのご案内となります。
昭安泌尿科診所(日本語表記:昭安泌尿器科クリニック/Morning Urology Clinic)
403 台中市西区博館二街98号(403 台中市西區博館二街98號)
診療:月曜〜土曜(日曜休診)/オンライン予約は24時間受付
本ページは昭安泌尿科診所(昭安泌尿器科クリニック)が作成しました。本ページの医学的内容の最終更新:2026年8月(繁体字版と同じ)/日本語版の作成:2026年9月1日/医療監修:陳昭安 医師(泌尿器科専門医)
出典:台湾衛生福利部疾病管制署・台湾感染症医学会『台湾成人梅毒及淋病臨床診断、治療暨預防指引』第1版(2025年8月)/台湾衛生福利部疾病管制署「淋病 国内薬剤耐性監視(2024年分析データ)」/米国CDC, Sexually Transmitted Infections Treatment Guidelines, 2021(MMWR Recomm Rep. 2021;70(4):1-187)/厚生労働省「性感染症」リーフレット/国立健康危機管理研究機構(JIHS)
本ページは一般的な医療情報であり、個別の診断・治療方針に代わるものではありません。原因の判断、採取する部位、薬剤・用量・期間、追跡の方法は、医師が実際の病歴・症状・検査結果をもとに決定します。医薬品に関する内容は、台湾衛生福利部が承認した中国語添付文書を基準とします。引用した薬剤耐性の数値は台湾疾病管制署2024年の監視データであり、最新の統計は同署の公告をご確認ください。症状や検査結果の解釈は、必ず対面の診察でご確認ください。